宿泊の予約は熊野トラベル 熊野古道の宿が詳しく紹介されています。歩く時の荷物搬送(有料)も頼めます

ツアーの予約は奥ジャパン ウォーキングの経験別、日数別のツアーが紹介されています。荷物搬送の費用も、代金に含まれています。

熊野古道中辺路の宿泊

出発点の滝尻から熊野本宮まで38.5km。

途中の宿場は、

高原(滝尻から3時間、4km)

近露(滝尻から7時間、13km)、野中(滝尻から8時間、17km)

熊野古道中辺路 完歩したい方

熊野の日没時間は3月から9月上旬までが18時以降ですが、9月中旬から2月の秋・冬は18時以前になります。山の谷間はもっと早くから暗くなります。

遠方から南紀白浜空港や紀伊田辺駅に朝到着する場合、利用できるバスが出発点の滝尻に到着するのは、早くても午前11時ごろになります。平均的な速度で歩くと、宿には高原なら14時、近露なら18時、野中には19時に到着することになります。

  • 秋冬に熊野古道を歩く方、ウォーキング初心者の方は、1泊目に高原、または、紀伊田辺駅周辺に前泊することをお勧めします。
  • 選ぶポイントは、雲海、夕日、星空などの景色を選ぶ方は高原、紀伊田辺駅近くで居酒屋が軒を連ねる味光路(あじこうじ)に行きたい方は紀伊田辺駅周辺で泊まりましょう。
  • 登山やトレッキングで歩きなれた方は、1日目:近露か野中(秋冬はヘッドライト)、2日目:本宮付近(本宮・湯峯温泉・川湯温泉)、3日目:小口、4日目:紀伊勝浦に宿泊すれば、中辺路を完歩できます。
  • 小雲、大雲取越も完歩したい方は、小口の宿泊施設が少ないので、まず、小口の宿泊施設を予約しましょう。
  • 高原に宿泊されると、近露まで4時間なので、時間を持て余します。時間・体力に余裕があれば、宿に荷物を置き、小広峠(近露から2時間)、または、道湯川橋(近露から2.5時間)まで歩いて、バスで宿まで戻りましょう。次の日に近露王子を7:23発のバスに乗り、続きから歩き始めれば、近露から6.5~7時間で、余裕をもって熊野本宮まで歩けます。道湯川を15:48、小広峠を15:50分発のバスで近露に戻るのがお勧めです。(秋冬以外は道湯川を17:23、小広峠を17:25発のバスも使えます)

南紀白浜空港・紀伊田辺駅から滝尻・近露・熊野本宮のバス時刻表

小広峠・道湯川橋から近露までバス時刻表

小広王子から車道に突き当たって、右に曲がると小広峠バス停です(下図の赤い道をそのまま車道にそって歩き国道へ、国道に出たら左側に小広峠バス停があります。)

  • 昼食:滝尻から近露・野中まで初日に歩く場合、高原で昼食が取れるかは、食堂の営業状況や、売店さんの売れ行き次第です。食堂やホテルにランチ営業の状況を確認するか、バス乗車前に田辺で昼食を用意しましょう。

熊野古道中辺路 ハイライトを歩きたい方

滝尻から高原(3時間)

  • 滝尻のそばで狭い岩の隙間を産道とする胎内くぐりをして、生まれ変わり、古道を歩き始めることができます。
  • 高原では、迫る山並みと美しい棚田を見ることができます。高原熊野神社には、熊野古道中辺路で最も古い現存の社殿が残り、くすのきの巨樹がそびえています。

高原の山並みと棚田

牛馬童子から近露王子(1時間)

  • バス停 牛馬童子口から熊野古道に入ると、かわいらしい牛馬童子さんがいます。
  • 箸折峠から、古道の宿場 近露を一望し、日置川の清らかな流れを見て、近露王子にお詣りします。

近露王子から継桜王子(2時間)

  • 横矢・野長瀬一族の五輪塔のお墓に手を合わせ、1時間ほど坂を上ると、茅葺のとがの木茶屋があります。
  • 継桜王子には、樹齢850年の野中の一方杉がそびえています。南方熊楠さんが明治政府の神社合祀令に反対し、守った巨木です。

発心門から本宮(2時間)

  • 仏教を信じる心を発する発心門から熊野本宮までの霊域を歩く、2時間のほぼ下り坂のコース
  • のどかな集落を通り、お茶畑やお地蔵さんの微笑みに癒され、途中の伏拝では、折り重なる果無の山々を望めます。
  • ちょっと寄り道ポイントは絶景なので、寄り道しましょう。
  • 檜皮葺がおごそかな熊野本宮で、人生の目標の成就を祈ります。その後にくぐる、大斎原の大鳥居は圧巻です。

新宮速玉大社と神倉神社のごとびき岩(2~3時間)

朱塗りの華やかな速玉大社におまいりします

神倉神社では源頼朝が寄進したという急な石段を登り、丘に鎮座する巨岩ごとびき岩におまいりします。

大門坂から那智大社・那智の滝(2時間)

杉並木の中の美しい石畳の大門坂を登り、那智大社、那智の滝におまいりします。

那智の滝を背景にした青岸渡寺の赤い三重塔は熊野古道の絶景です。

滝尻から熊野本宮までのプラン一例(2泊3日)

1泊目:

滝尻から高原(3時間)まで歩き、高原から30~40分歩いて、栗栖川バス停へ。

栗栖川バス停から本宮大社方面のバスに乗り、牛馬童子口バス停で降りる。15時37分発、15時49分着

牛馬童子さん、近露王子におまいりし、1泊目は近露に宿泊。

高原から栗栖川バス停の地図 和歌山南紀エリア観光情報より

2日目:

  • 近露から継桜王子・野中の一方杉(1.5時間)まで歩き、20分歩いて野中の一方杉バス停へ。
  • 野中の一方杉バス停から本宮大社方面のバスに乗り、発心門に向かう。快速バスの場合、本宮大社で発心門行きに乗り換える。
  • 例:野中の一方杉発9時12分→本宮大社で乗換→発心門着10時25分、
  • 例:野中の一方杉発11時25分→本宮大社で乗換→発心門着12時15分
  • 発心門から本宮大社まで歩く。(2時間)
  • 熊野本宮大社にお参りし、本宮付近(湯峯、川湯、本宮付近)の宿に宿泊する(湯峯・川湯温泉に宿泊する場合、夕方のバスは16:40、16:58(月~金のみ)の次は、18:58発になってしまうので、16:40発のバスに間に合うように歩きましょう)

紀伊田辺駅、栗栖川、牛馬童子口、野中の一方杉、熊野本宮大社のバス時刻表

本宮大社から湯峯温泉・川湯温泉・渡良瀬温泉へのバス時刻表

熊野古道を歩く時の服装・持ち物

熊野古道中辺路は修行の道、急な登り降りがあるトレッキング道です。石畳もあり、雨に濡れたら滑りやすいです。

  • 靴は履きなれた運動靴、トレッキングシューズトレイルランニングシューズ(靴底が柔らかいのですべりにくく、硬いトレッキングシューズで豆ができる人にもお勧め)
  • ウォーキング用のストック、できれば2本使いましょう。上りはストックに上半身の体重をかけると、あとは足を持ち上げるだけです。下りはストックをつくと、転ぶ危険と膝への負担が減ります。私はストックを使い始めてから、古道を歩いても、筋肉痛がほとんどありません。事前に買って、使い方を練習しておくほうがよいです。出発点の滝尻で、ストック、杖を売っています。
  • 雨の予報が出ていたら、ポンチョ、カッパ、傘を用意しましょう。
  • 秋・冬に中辺路完歩を考える方は、ヘッドライトがあると安心です。
  • 飲み物、熱中症に気をつけましょう
  • スタンプ帳 せっかく熊野古道を歩くんですから、完歩の証明のために、スタンプを集めましょう。スタンプ帳は滝尻の熊野古道館で、スペインの巡礼道と共通のスタンプ帳を、無料でいただけます。
  • 2つの道を歩いたら、デュアルピルグリム完歩者として、インターネットに名前入りで紹介されます。
  • デュアルピルグリム完歩者の紹介ページ

熊野古道中辺路の脱出ポイント

滝尻から近露、野中まで歩く予定を、大雨、強風、体調不良などで、短縮したい場合、脱出ポイントは2つあります。

  • 滝尻から3時間の高原から、30~40分歩いて、栗栖川バス停に下り、バスに乗る
  • 大坂本王子から牛馬童子口バス停に出て、バスに乗る

栗栖川、牛馬童子口のバス時刻表